幻想少女

白河貞仁

幻想少女

わたしは誰だ

(おまえはだれだ)

君は何者なにもの

(オレはなにもの)

どこからきたのか

(どこへいくのか)

実在じつざいするのか

(このよのものか)

わからない

(あなたもわたしも)

まったくわからん

(わかりたくない?)

だれなんだ?


今日も今日とて

のぞみなく

なにかにつけては

絶望し

首をくくるも

邪魔をされ

どこにいようが

現れる

(あなたをみまもる)

(それがやくめ)

(どこにいてもわたしはいるの)


おまえは誰だ

(わたしはだれか)

のぞみはなんだ

(あなたとあゆむ)

どこへ行きたい

(どこまでも)

実在するのか

(まぼろしかもよ)

声が聴こえる

(きこえたかしら)

君は一体

(わたしはいったい)

誰なんだ


いつもいつも

たよりなく

ひかんしこうの

こまったさん

ほっとけなくて

まもりたくて

あなたはわたしを

みつけてくれた

(正反対な)

(私と君)

(私は君に惹かれてしまう)


(であってしまった)

(わたしとあなた)

出逢であうべくして

出逢であったふたり

私は彼女を

(わたしはあなたを)

おのれけた

(こころにみせられ)

うちみだす

幻想の君

(まぼろしかしら)

私には見える

サクラの下に

ただむ人が

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幻想少女 白河貞仁 @GOSHIRAKAWA

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