~赤~
『最期を遂ゲシ人間、ソの後知ラズ。赤イ目ハ■ヲ■ス。心ノ赤ヲ持つ者、覚醒シタ人間ヲ見ユル時、紫ノ光ガ■レ、人間ヲ救ワム』
最期を迎えた覚醒人間はその後、どうなるかは分からない。心の赤を持つ者が覚醒人間と出会った時、人間を救うだろう。言い伝えによると、そう書かれている。だが謎が残る。赤い目は何を意味するのか。紫の光とはどう関わっているのか。心の赤とは何か。少なくとも分かることは、この言い伝えもまた誠であったということ。二つの事件によって再び言い伝えの謎は深まる。そもそもどうして人間は覚醒するようになったのか。どうしてこの言い伝えが出来たのか。調査によると、どうやらかなり昔からこの現象はあったらしい。ならば、この現象の最初の被害者に会えば、何か聞けるかもしれない。私はその最初の被害者について調べてみることにした。
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