覚醒現象伝説

リルン

第一章 ―古キ言イ伝エ―

~プロローグ~

 「ごめんね」

そう呟く声が響く。そこには赤い人形。その人形は酷い形をしていて、さらには鉄くさい臭いもする。もちろんのこと、目には光を宿さない。その奇妙な人形はふと、首が取れた。そして広がる赤い水。

「……私の力不足で……貴方をこんな目に……」

人形の前に立つ一人の少女。しかし少女もまた、赤かった。白いフリフリの服に赤い華が奇妙に咲いていた。少女は人形の首を手に取る。そして、少女は首を握り潰す。

「……処理、完了」

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