ヨミトリ、ヨミトリ……

真夜中の

国道を飛ばしてあの町へ

幼馴染みを弔うために


夜霧が忍び寄る

あれはいつ、か?ガキのころ

誰が歌っていたのか

気がつけば子どもたちは皆

知っていた


***


ヨミトリ、ヨミトリ

唄いダス


子どもたちが歌う

夕焼けを背に歌う


peelerが来るよ

皮剥き野郎がやって来るよ

peelerは歌うのさ、美しい声で歌うの

脳みそ痺れる甘い声、蜂蜜よりもなお甘い

醜いpeelerのその喉でどうしてあんな声が出る?


ソイツハシラナイホウガ、ィイ

オウムが宣い、赤子が呟く

ソイツハ、シラナイホウガ、ィイ


ザンバラ髪のその奥でpeelerの姉にあったらば

あなたはお終い

皮を剥かれてまる裸

だから早くお帰りよ、今ならまだ間に合うさ


子どもたちが歌う

夕焼けに向かい歌う


ヨミトリ、ヨミトリ

唄はツツクよツヅクよツツク


***


車はあの懐かしい町へ

入っていく


ダカラ早クオカエ

リヨ

イマならマ

だマにアウサ


僕らハ、マダオサナカッタ

記憶の扉、あの唄を誰もが知っていた


knock、何故?

何故 knock!

knock、knock!

peelerは誰だ、peelerはなんだ

扉は開かない


ただヨミトリがヨミトリ

pillarが嗤う

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