エピローグ
あれから5年。僕は1年前にネコネコ学食を辞めた。僕は、心理カウンセラーになった。ネコネコ学食で働いている間もずっと勉強して、できるところまで徹夜をした。その成果もあって、試験には一発で合格できた。試験の合格発表が終わってすぐに、みんなに報告した。僕以上に喜んでくれた。その日はパーティーをした。買い出しもパーティーもすごく楽しかった。でも、その分別れたくないという気持ちがこみ上げてきた。
試験に合格して、10日後に職場が見つかった。それはなんと、人間から動物まで心のケアができるとこだった。僕は嬉しくて泣いた。みんなに泣きながら報告した。それがうつったのか全員が泣きだしてしまった。
それから、3日後ネコネコ学食とお別れをした。やっぱり泣いた。号泣してしまった。でも、いつでも来てと、応援メッセージを送ってくれた。最初に来た時に食べさせてもらった、カツカレーを持たせてくれた。
「これ、家でも、職場でも食べて。悲しくなったらいつでも帰っておいで。」
というメッセージを貼ったタッパーを渡された。号泣してしまう。みんなも泣きながら笑っていた。
「もー。泣き虫だなー阿弓は」
などと、いつもと変わらない言葉をかけてくれた。
1時間ぐらい別れを惜しんだ。それから家に帰ってカツカレーを食べた。
僕は上司になった。上司という実感が無いため、会社員のような行動をとっていた。ずっと動物小屋にいたり、カウンセリングをしたりしていた。部下たちに怒られまくりだったが、社長には大好評だった。
いつも忙しかったため、辞めてから僕は一度もネコネコ学食に行っていない。今日はひさびさの休暇だったため、朝から行った。
「こんにちは。お久しぶりです。カツカレー、頼んでいいですか?」
と店のドアを開けた。すると、
「・・・!!!お、おかえり!!!!!!」
と泣きついてきてくれた。寂しかった や、もう来ないかと思った など、歓迎してくれた。
食べ終わって、おねがいしてみた。
「会社のみんなにこの、カツカレーを食べさせてあげたいんです。また、タッパーにお願いしてもいいですか?」
「もちろんですにゃ!」
と満面の笑みで返してくれた。
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