後日談 黒木紗理奈の証言(加筆修正版)
美鬼ちゃんと先輩の活躍で事件は幕を下ろしたのです。この事件から私の中に棲みついた恐怖が消えることはありませんでした。
いえ、でも……これは別のお話なので、言えませんが今回のことをきっかけに、日々を大切に生きることが出来ていると思います。
こうして瑠美ちゃんとはすごく仲良くなりました。瑠美ちゃんの意外な一面を見る度に、私は自分が考える他人に対しての見方が間違っていると思うことが多々ありました。
この事件の後、宮部先輩とは会っていませんでした。全校集会で見かけたくらいで、この時は関わりを持っていませんでした。
瑠美ちゃんはこの時から頻繁に連絡を取り合っていて、先輩から涼花さんが被害者の人達の傷を治すために、美鬼ちゃんに頼んで特別な塗り薬を作ってもらって被害者全員の傷を治したんです。
それから涼花さんは、町のパトロールを始めました。罪が消えることはないけれど、それでも自分に出来ることをしたいって。
この事件は、以上、です。
「では続いてお願いできますか?」
はい。だって、美鬼ちゃんの為ですから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます