歪んだ恋愛関係

首を締めるという行為

「愛しているよ。」

彼はいつもこう言いながら私の首を締める。

その長い指で。その細い腕で。

全体重をかけて私の細い細い首を折りにくる。

それが私は大好きだ。

「私も愛してる。」

私はいつもこう返す。

酸素の足りない頭で。圧迫感を感じる喉で。跡の残った首で。

あと数秒で意識が飛びそうななか、ただただ彼を見つめる。

恨めしそうな目で。愛おしそうな目で。真っ赤に充血した目で。

「ありがとう。」

いつもその言葉と共に私は解放される。霞む視界で彼を見ると、とても晴れやかな顔をしている。毎日。毎日。その行為で私たちは一日を終える。

あぁ、早く殺して欲しい。もっと愛して欲しい。

私は彼を愛している。彼も私を、愛している。