第45話鈴の音
白熱光が、しかし、また、客室に、侵入する
蛍の化石の山脈・・・
白熱光は、少女たちに、しのびよる。・・・
繭が、少女たちを、守護する・・・
てんしが、繭から、いっぴき、とびだす。・・・
ちっこいのが。つばさのある、・・・。
ちっこい天使が、金色の、ラッパを吹く。
ぽこん、ぽこん、と、てんしが、つぎつぎ、とびだす。
黄金のひかり。
黄金の繭。
わたしたちを、護れ、と、てんしたちが、うたう。
しかし、白熱光が、いっぱい、しのびよる・・・
てんしは、かずを、ます
合唱
ラッパの、音色
白熱光が、ちりじりに、崩壊する・・・
しかし、光のかけらが、再び、結合し、
おおきな、ひとつの、生命体に、なる・・・
生命体は、アメーバのように、はって、おおきくなる・・・
ちっこい、てんしは、群れになって、ぐるぐる、まわる・・・
精神の危機
少女たちの精神が、いま、危機に、さらされる・・・
ひかりのくにに、つれさられる。
アメーバ生命体が、やさしい、うなりごえを、はっする。
クトゥルフの、呼び声のよう・・・
白熱光から、妙なるしらべが、ながれでる・・・
わらいごえや、ごちそうの、におい・・・
あたたかい、ひかり、ゆたかな、ひかり・・・
波になって、少女たちを、襲う。
窓ガラスが、割れる、どこか、とおくで。
ちっこい天使たちが、竜巻になって、ラッパを、吹き鳴らす・・・
うるさいことうるさいこと
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アメーバ生命体は、B級映画にでてくるような、怪物のように、じりじり、もったいぶって、ちかよる
・・・・・・・・・・・・・・・
繭が、さらに、ちびっこい天使を、いっぱい、はきだす。・・・
綿毛を、とばす、たんぽぽ、みたい、・・・
綿毛のかたまりが、アメーバ状白熱光を、とりかこんで、やじる・・・
悪口雑言のかぎりをつくし、憎悪と侮蔑と呪いのことばを・・・
少女たちは、すやすやと、ねむる。猫が、腹を、ゆっくり、波打たせる。
いつのまに、そらに、月がでている、ひかりが、さす・・・
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