第41話ガラスの火
ガラスの、その、ガラス製の林は、赤い、ガラス製の火に、つつまれた。
九尾の狐は、白いかおで、少女たちを、みつめる。
九尾の狐は、全身、金色の、毛で、覆われている。
金でできている、その、妖狐は、鬼火を、はきだす。
金色の、鬼火が、いや、きつねび、が、燃え広がる。
きのこや、くさばなが、焼ける。
ガラスが、飛び散る。
蛾が、蛾の、大群が、森の、奥深くから、あらわれる。
きつねびが、花のようなかたちをする。生けられた花のよう。
その、赤い花に、蛾は、飛び込む。
溶ける。焼ける。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
少女たちは、繰り広げられる光景を、みている。
稲荷が、ほこらが、焼け落ちた、草花のあいだから、かおをだす。
こぎつねが、ぞろぞろ、ほこらから、でてくる。
ぞろぞろ、ぞろぞろ、行列して、きつねびを、はきながら、でてくる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
少女は、行列に、黒いきつねが、いっぴき、混じっているのを、みつける。
あとのは、みんな、きんぴかなのに。・・・。
黒いきつねが、こっちに、やってくる。こぎつねが、しゃべる。
黒い、という、それだけ、それだけの、りゆうで、いじめられるんですよ、
きんぴかの、みんなから・・・
くろぎつねは、そういう
しかしね、
くさむらから、ひにつつまれた、くさむらから、たぬきが、あらわれる。
金玉を、ひきずりながら。・・・。
しかしね、
たぬきが、せきばらいをして、つづける
やはりね、いやね、つまりね、だからね、・・・・・・
たぬきが、しゃべる
ぼくがいいたいのは、・・・・・
めを、きょろきょろさせる
いじめられて、そうしているうちに、きんぴかが、うつって、金色に、かわるんじゃないかな
くろい、毛皮から
そういって、たぬきは、きえる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そうはいってもね・・・
くろぎつねが、くびを、かしげる
黒いいろが、うつるからって、嫌われるんですよ、わたしは・・・
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