第28話たいよう

太陽が、のぼった。


再出発。少女たちは、くらいもりをぬける。

悪夢はすぎた。

道がつづいている。なにかが、彼女たちをみちびく。

天使のような、鳥が、空をとぶ。青空、白いくも。

小人が、梟のあたまをめぐらす。

まわりには、丘がひろがっている。風がふく。

鳥がさえずる。花が咲く。冬の精霊は、きまぐれに、さった。


花がさく、小道をいく。

小人が、とびあがる。猫が、ぶちぶちのある、その猫が、ちょっと火をふく。

ライオンが、ねむっている。

みちで。


少女は、ライオンに触れる。かたい。呼吸しているが、石で出来ている。

魔法にかけられた、ライオン。寝息。


ライオンが、日ざしのなかで、ねている。小人が、石を投げつける。

邪悪な存在ではない。その、ライオン。少女は、かんじる。


石が、くだける。ライオンが目覚める。あくびをする、のびをする。

はなす。そのライオンは。人の言葉。


道に迷うと、眠くなる


さらにはなす


ヴェネツィアから、とんできたが、道がわからない。

つばさが、いたんでしまった。

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