第4話異界
気がつくと、少女は、暗闇にいた。
小舟が、青く、輝く。
岸についたらしい。みんな、どこに?
探さなくては。猫は、勝手に、帰ってくるかも、しれない。
しかし、小人は、消えた。梟の頭は、暗闇には、むいているのだろう。
指輪のはなしをしよう。唐突に。
これから、活躍するから、なんたって、この物語の、テーマなんだし。
少女は、美少女なのに、これは小説だから、顔が見えない。見えないが、その美しい容姿の胸元に、金の鎖で、銀の指輪を、つけている。ネックレス。
銀の指輪には、魔法が宿っている。古い魔法で、よこしまなこころのやつが、利用すると、災いをもたらす。
少女は、その指輪を、先祖から、受け継いだ。古い血筋。魔法使いの血筋。秘密めいた、いろんなものごと。指輪は、そのうちの、ひとつ。
ドラゴン退治の剣、巨人の首、魔術書、錬金術指南書、秘密の町の行き方、・・・そういった、ごちゃごちゃに比べれば、この指輪は、たいしたことはない。
ドラゴン退治の剣なんか、触れただけで、災いを呼ぶ。
それでも、指輪に宿った力は強力で、ほったらかしておけない。悪用しようという連中が、引き寄せられてくる。
そこで、少女は、旅にでた、指輪を、破壊するために。
地の果て、この世の果て、せかいの果ての、暗黒に、捨てるため。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます