君の心を溶かしてもいいですか、 晴れ男と雪女の物語

@Twoki

第1話 出会い

少年は、雪の降っている森に迷いこんだ。その森を進むと、

雪の国があった。

少年は歩いた。そして、雪の王族が住む城があった。少年は忍び込み覗いた。すると、ひとりの美しい少女がいた。

雪のかぶさった花を一輪一輪摘んでいる。その姿は誰もが美しいと思うだろう。そこに風が吹き、少女の天の川のような髪がなだれた。

すると二人は目が合い、お互いを見つめ合う。まるで世界が止まり二人だけの時間になったかのように。


少年は少女に恋をした。


すると、少女は少年に駆け寄り、手にあった花束を少年に渡した、それを受け取り、

二人は微笑んだ。





男は目を開けると夢で見たような真っ白な視界だった。


「なんだ、天井か。」


と微笑んだ。

男は起き上がり、大学へ行く準備をし始めた。

外に出ると、辺りは真っ白で、気持ちが高ぶった。

親友と待ち合わせしている場所に行くために、橋を渡る。その橋に着き、

男が橋に足を踏み入れた途端少し冷たい風が吹き、一歩一歩と踏み出すたびに不思議な空気に包まれたような感覚だった。

前を見ると、ひとりの女が向こう側から歩いてくる。時間が遅れているように、二人は近づいていった。

すると、すれ違い様に、女が手首につけていたであろうブレスレットが落ちた。

そのブレスレットは、真珠と本当の雪の結晶に見えるチャームが付いていて、真ん中に、雪割草の花がついていた。見たこともないような、綺麗なものだった。

男はそれを拾い、女に渡そうとして、顔を上げると、もうそこには女はいなかった。


「あっ、どうしよう、でも、時間が...明日、また、きてみようか」


そう言い、男は橋を渡りきった。

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