ヴィーンでの勉強と苦難の日々21

 社会民主党の外部を見れば見るほど、その教説の内部にある核心をつかみたいという欲求が大きくなった。


 社会民主党の公文書はもちろん役に立たない。それが社会問題を取り扱われている限り、その主張も論証も間違っており、政治が取り扱われている限り、それは嘘である。


 その上、私は特に新しい表現法や叙述の方法に反発を感じていた。不明瞭な内容や不可解な意味の言葉を用いて文章がくどくどしく並べられており、無意味なほど才気活発であろうとしている。


 この理論の迷路の中で、家にいるように心地よく感じたり、わからないものの中に心理を嗅ぎつける民衆の一部のことわざにもあるような謙虚さに支えられて、この文学の汚物の中から内面的体験をつかみとろうとするものは、この大都市のボヘミアンだけであろう。


 しかし、私はこの教説の虚偽と不合理を事実と比較しているうちに、その内面的な欲求をはっきり理解した。そのとき、私はいやな予感に襲われたのだ。


 私はこの教説を見たが、それは利己主義と憎悪によって成り立っており、数学の法則に従えば勝利を導くことはできるが、同時に人を破滅に導くに違いないものであった。


 その間に私はこの破滅の教説とそれまで私が知らなかった民族の本質との関係を理解した。


 ユダヤ人についての知識だけが社会民主党の内面的な、それとともに現実的な意図をつかむ鍵である。


 ユダヤ人を知っているものはこの政党の目的と意味について間違った観念のヴェールが取り払われる。そして社会に関する決まり文句の霧と霞の中からマルクシズムが嘲笑いながら出てくるのだ。

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