家庭の中の両親8
私を公務員にしようとする父の考えと私の公務員嫌いが対立したが、私は我慢した。そうすることで、私は自分の意見を抑えることができ、父と衝突することを避けたのだ。
私は自分の気持ちに正直になり、将来決して公務員にならないと決めた。そして、私はこの考えを変えることがなかった。
私の考えと父の考えが対立するようになると、問題はさらに複雑になった。早くも、私が十二歳になったときに問題が起こったのだ。
ある日、私は画家になろうと決心した。もちろん、私には絵の才能があった。父が私を実技学校に行かせた理由もそこにあったのだ。
しかし、その方面の職業に就かせようと、父はまったく考えていなかった。むしろ逆だ。
私が公務員になることを拒否したとき、私ははじめて父に、
「お前は何になりたいのだ」
と尋ねられた。そして私が自分の心に抱いていた将来の夢を語ったとき、父は声も出さなかった。
「画家? 芸術家だと!?」
父は私の理性を疑った。聞き間違い、もしくは思い違いだと思ったのだ。
父は私の説明を聞き、私の真剣さに気づいたとき、当然のごとく反対してきた。しかし、私の決心は非常に単純なものだった。私自身に才能があるかどうかなど、まったく考えなかったからだ。
「芸術家はダメだ! 私が生きているかぎり、そんなことはさせない!」
しかし、私も他の性質と同じように、父から同じような頑固さを遺伝していた。そのため、やはり父と同じような答えを繰り返すばかりだった。もちろん、意味は反対だったが。
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