シロネコ親子と周囲
まきもの
第1話 シロネコさんの勇姿
シロネコさんはずっと悩んでいました
でも誰に聞いたらいいのかわかりませんでした
悩んでいたある日シロママが
「シロ最近ずっと考えこんでどうしたの?」
シロネコさんはモヤモヤしながらシロママに話しました
「ママ・・・」
シロママ黙ってシロネコさんをみます
シロネコさんはぽそぽそ喋り出します
「・・・クロちゃん泣いたから友達にめって言ったら・・・」
下を向いたとたん涙が溢れてきました
「シロは勇敢ね。素敵なことをしたのね」
シロネコさんは、更に泣きながら
「うぅ・・・でもみんなぼくを叩いた」
「シロは、叩いたお友達許せない?」
シロネコさんは、頷きました
シロママは、こう言いました
「シロ、よく聞きなさい。怒りを覚えたのは悪くないの
感情的になってもいいのよ。
素直で、でも忘れてはいけない 怒りに任せた正義感と
勇敢な正義は違うことを。」
シロネコさんはうまく違いを理解できませんでした
「感情に任せて正義感を振りかざしても、
偽物の味方と敵を作るだけ
勇敢な正義は、ちゃんと味方がいてくれるから」
更にキョトンとするシロネコさん
シロママは付け加えました
「感情だけだと説得力がなく一回きりのものだと思われる
けれど勇敢な正義は、冷静に周りがみえて
的確な事も言える。例え間違いがあって責められはしない
責めてくるのは、勇敢な正義を嫌うものだけだから」
シロネコさんはうまく言葉がでないまま
「じゃ、クロちゃん助けたのいいこと。
でもめだけじゃダメ?」
「そう言うことよ。いいちゃんと何がいけないのか
次からは教えてあげなさい。それでもお友達が
何かしてきたら、こういいなさい
『いい事も、悪い事もいつか自分に返ってくる
ならいい事をした方が得だよ』って」
シロネコさんは、頷き
「『でも・・・いい事はいい事と、悪いとを悪いと
自覚しなきゃ繰り返す』って事だよね。ママ」
シロママはにっこり笑ってシロネコさんを撫でました
シロネコさんはすっかり笑顔に戻りました
翌日、シロネコさんはお友達に謝りに行きました
「いきなり、めっって言ってごめんなさい。
でもクロちゃんにみんなも謝ろ?
悪いことしたらごめんなさい。
いい事は、ありがとうだよ」
そして、シロネコさんはお友達を連れてクロネコさんに謝りに行きました
謝ったらみんな笑顔になりました
それを見て居た大人達が
口々に
「シロネコはやり過ぎよ・・・
たまたまうまくまとまっただけじゃない」
そうよそうよと共感する大人達
それとは真逆の意見の大人達もいます
「シロネコは勇敢ね。友達思いの
自分がダメなところ気づき謝る、素敵な事ですね」
微笑ましく見守っくれる大人達もいます
シロネコさんはそんな大人達の声が聞こえて思いました
(子供が大人ぶるより
子供と気づけない大人が
一番子供なのだなって)
実はシロネコさんはオトナなのかもしれない
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