第82話 奥さま達との初デート? (21)
だから儂は、ここは笑って誤魔化し、許して~と、いった場面ではないので。
儂自身が思いっきりムキなる。
そして憤怒しながら怒号を放つのだ。
「な、何を言っているのだ~。あにゅ~! 夫の儂がそんなことを許可し、許すとでも思っているのか~?」とね。
「あは、冗談だよ。お父ちゃん~。何を本気になって~。ムキになり怒っているの~」と。
妻のあにゅーの奴は、何処の家庭でも夫が聞けば憤怒しそうな言葉を漏らした癖に、全く反省のない顔色でいるのだ。
それも相変わらず、夫の儂に苦笑をしながら。
「……本当にこのひとの言う通りよ~。あにゅ~。誰が家のひと意外と交わるものですか~。冗談でも言わないでちょうだい~」
儂の横で常に、寄り添うようにして甘えながらショッピングを楽しんでいたすみれの奴が、あにゅーの奴へと、不快感をあらわにしながら怒号を放つ。
「本当よ~。あにゅ~。すみれ姉さんの言う通りだよ~。セリカもパパ以外の男性とは交わる気もないし。他の男性に言い寄られても不倫だってしないよ~。セリカはパパ一筋だから~」と。
妻の一人であるすみれの怒号につられるように、今度はセリカの奴が、あにゅーへと不満を荒々しい口調で告げる。
するとあにゅーの奴は分が悪くなって来たのか?
今度は笑って誤魔化しながら。
「じょ、冗談だって二人とも……。何でみんなは、そんなにムキになって怒るわけ~? 傍から誰が聞いても冗談だってわかることじゃんかぁ~」と。
今度はあにゅーの奴が、儂とすみれとセリカの三人へと不満を告げてきたのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます