第24話 昭和終わり世代の、貧乏人で坊ちゃん育ちの上、趣味多彩だった儂…… (20)

 まあ、とにかく儂は、色々と買え揃えたよ。異世界転生ものや転移ものをね。産まれて初めて本と言う物を、『これでもか!』と、言うぐらい読んだ。まあ、面白くて仕方がないから読んで購入を続けたのだよ。


 う~ん、でもね、段々と読んで購入を続けるうちに、儂の心が切なくなってきた。


 だっておじさんの儂が読んでいるラノベ等がね、話しのラストに主人公とヒロイン達──。誰と、誰とが、一緒になりハッピーエンドになるのか、ハッキリとしないで終わることも多々ある。


 特におじさん、お気に入りのヒロインのが、主人公とハッピーエンドにならないことに儂の腹の中が煮えくり返ってしまうし。不満と不快感を募らせてしまう。


 だって、また儂の暗い過去のことを思い出すのだ。別れたMMORPGの中に住む他種族で女神様のように美しい妻達のことを……。


 儂自身も読んでいるライトノベルの、話しの中に登場するヒロイン達みたいに、妻達と幸せになれなかった。狂おしいほど愛してやまなかったMMORPGの中に住む妻達のことを儂は、幸せにすることもできなかった。


 だから、幻想の世界であるファンタジーな世界や、ラブコメの世界の物語の中くらいは、主人公のことを愛してやまないヒロイン達みなが、彼女若しくは、妻になり、ハッピーエンドで終わって欲しと願うのだよ。


 でも、そんな、夢の様なハーレム話などは何処にもない……。


 どの作品も曖昧な終わり方をしては、読む者に任せて終わる。


 う~ん、ならば、儂の想いを物語として書くしかない……。と、思うと。儂自身も、『書いてみるか……』と、決意を固める。


 まあ、儂は、傍から見てきた皆も知っての通りで、無学で、ヤンキ゚―上がりの上、高校も中退ときているだらしない者……。


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