第2話 前書き (2) (改修版)

「御方~。何をしている~。早く行くぞ~、早く~」


「えっ?」


「えっ? ではないですよ~。えっ? では。早く行きますよ~。早く~」


「で、でも……」


「でも、じゃないよ。パパ~。でも、じゃ……。はやくいこうよ~。はやく~」


「う~ん、それでも、ちゃんと、傍から儂らを凝視してくれている皆さんに説明をしないと行けないから……」


「そんなことはどうでもいいから、はやくいくよ、おとうちゃん。うちらを余り待たすと、今晩から可愛がってあげないよ。それでもいいの? うちはどちらでも構わないけれど……。どうする、おとうちゃん~?」


「えっ? そ、それは、いやじゃよ。あにゅー」


「じゃ、はやく、きんさい、おとうちゃん~」


「うん、わかった。今から行くから~。ちょっと待ってくれ皆~」


「ああ、分かったよ。御方~。早くおいで~。妾達は、ここで御方の事を待っていてあげるからの~」


「おおっ! すまないの~、エリカ~。お前は本当にいい女だな~」

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