因果の裏

壱闇 噤

『白の国《ノーヴル》』's side

〔Prolog〕

白い、壁。白い地面。白い…──空。

その国は見る限り白一色だった。

ここは『人間』のみが住む国、『白の国ノーヴル』。

人は皆、階位に沿った服に身を包む。

紫色ししきなら皇族。黒色こくしきなら農民──……。

そして、『白色はくしき』ならば……──。

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