その18 りのみこり
検索結果……肩こり
主に
肩こりになる原因は様々あるそうで、身近なのに結構解明されていない症状なんだとか。
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A案 前衛的肩パッド
朝起きて肩が重いなーなんて思っていたら、肩に石がついていた。
こんな悪趣味な肩パッド買った記憶もないし着けた記憶もない。とにかく外して……痛覚がある!?
まさかと思って皮膚との境目を探してみれば、そんなものはなくてガッツリ皮膚と同化している。
こんなままじゃスーツを着ても新手のラガーマンみたいじゃないか! どうにかしなきゃ!
B案 お父さんの肩もみ
小さい頃、よくお父さんの肩を揉んでお小遣いをねだっていた。一回たった300円だったけど、お父さんと話している時間や、「かなり楽になったよ」と喜んでくれるのが嬉しかった。
思春期になって私は肩もみをしなくなった。理由はないのにお父さんが嫌いになって、家に帰っても無視をするようになった。反抗期だったんだと思う。
やがてそんな時期も終わって、私は社会人になったけど、肩もみが再開されることはなかった。
そして今日。私の結婚式前夜。お父さんがふと呟いたんだ。
「なあ、お小遣いやるから肩もみしてくれないか?」
C案 悪魔使いの悩み
俺は悪魔を召還して使役する悪魔使いだ。奴らは契約に応じる対価として様々な物を要求してくる。血……供物……中には命を要求してくる場合だってある。甘言に惑わされず、自我を強く持っていないとすぐに飲み込まれてしまう危険な仕事さ。その分成功した時のバックはデカいけどな。
今日もいつも通り悪魔と取引をしていたんだが、名前もない低級悪魔が妙なことを言い出した。
「あなたが慢性的な肩こりにかかってくれるなら、私は全てを差し出しましょう」
全てを差し出すということは、死をも意味する。いくら雑魚といえども肩こり程度と天秤にかけるものではない。まずもって肩こりという条件も怪しすぎる。
これは絶対に何か裏がある。悪魔使いのプライドにかけて、絶対に暴いてみせよう!
以上、三本です
何でおやつって300円までなんでしょうね?
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