思い出に残る母の言葉

 幼い頃、母に塾に行くように言われた。

遊ぶ時間が減りそうで断固として拒否していたのだが、

最終的には

「アンタと仲の良いたかし君だって行ってるのよ」

の言葉に負けて行くことになった。


 ――暫くして。

 たかし君の家で遊んでいると彼が格好いいラジコンを見

せてくれた。自由自在にそれを操るたかし君が、凄く輝い

て見えた。

 帰宅すると、僕は早速母にそれをねだるわけだが……。

母は、幼い僕があきれる程の発言でたしなめた。


 「よそはよそ、うちはうち」

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