独想

あなたの手

　やさしさって何だろうね

　相手の気持ちを思い

　痛みも悲しみも醜さも全部そのまま

　認めて 受けとめて

　言うのは簡単

　理屈は何とでも通るけれど

　考えは事を難しくするだけ

　ただ好きな人に

　幸せを感じて生きていてほしいと願う

　その想いだけあれば

　何も聞かず

　何も言わず

　ただ寄り添う人に

　なれるだろうか

　この想いが

　重みにならぬよう

　病（やまい）にならぬよう

　あなたに手を差し出す時

　引き上げるのでなく

　手を取ってもらえるだろうか

　わたしにできることは

　あなたが本当に必要とするものは

　何処にあるんだろう

　一緒に探してみたい

　世界はまだ未知に満ちている

　手を取り 未来へ

　一歩踏み出せたなら

　あなたが離す時まで

　その手を離さない