これは仲間の為のガチャである
10連で1シルバーを消費。
ガチャ結果:
鉄の斧(☆★★★★★★)
パチンコ(☆★★★★★★)
布の服(☆★★★★★★)
布のローブ(☆★★★★★★)
執事服(☆★★★★★★)
鉄の薙刀(☆★★★★★★)
鉄の全身鎧(☆★★★★★★)
鉄の盾(☆★★★★★★)
鉄の弓(☆★★★★★★)
鉄の棒(☆★★★★★★)
10連で1シルバーを消費。
ガチャ結果:
タキシード(☆★★★★★★)
鉄の剣(☆★★★★★★)
闘衣(☆☆★★★★★)
布の服(☆★★★★★★)
鉄の斧(☆★★★★★★)
鉄の杖(☆★★★★★★)
鉄の鎌(☆★★★★★★)
木の弓(☆★★★★★★)
鉄の鎧(☆★★★★★★)
鉄の護身剣(☆★★★★★★)
「……ふむ」
あまり結果はよくない。こういう時に「次こそは」と粘っても良い結果が出る事は少ない。
どうしても出さなければならないものがあるならばともかく、ミスリル装備は必須ではない。
オーガン用の鋼の盾、あるいは神官服の上位の星2か星3装備が出るならばいいが……。
「どう? 何かいいものは出たのかしら?」
「いや、全然だな」
「あら」
鋼の短剣と隠密服を抱えて戻ってきたウルザは、何故か寝巻を着ていた。
「……確かに自由時間だが……もう寝るのか?」
「別にいいでしょ? どうせ今日は出発しないんでしょうに」
「それはそうだが。この後風呂屋にも行くんだぞ?」
「その時着替えれば問題ないわ」
言いながらウルザは再びセイルの横に腰を下ろす。
ちなみに寝巻は王都ではなくアーバルで購入したものだが、中々に重宝している。
「……そういえば、あの2人の生活用品を買ってないな」
「いい年した男なんだから自分で気付くわよ。全員に幾らか渡してるんでしょ?」
「まあな」
王都では何かと金がかかるし、いざという時に1ブロンズも持っていないではどうしようもない。
加えて、個人の嗜好を満たしたい時だってある。
故に出かける時に「返す必要はない」と伝えた上で個人用の資金として出かける前に2シルバー渡しているのだが……。
「あ、私は必要ないわよ? 自分で増やしてるから」
言いながらウルザが懐から取り出すのは、決して少なくない量の硬貨が詰まった小袋だ。
「増やして……いや、確か前に回収しなかったか?」
「いつの話してるのよ。元手が無くとも増やすなんて幾らでも出来るわよ」
「あまり危ない真似はしないようにな」
「ええ」
詳しくは聞かない方がいいだろう。そんな事を考えながらセイルはカオスゲートに視線を戻す。
ウルザは独自で動く事が多い以上、そうした資金が多いにこしたことはない。
「で、ガチャは引かないの?」
「そう、だな。もう1度くらい引いておくか」
「そうそう。大体ギャンブルで「もう1度くらい」って言う奴は破滅するけどね」
嫌な事を言うな、などと思いながらセイルは10連ガチャをタップする。
ガチャ結果:
巻物(☆★★★★★★)
鉄の斧槍(☆★★★★★★)
舞踏服(☆★★★★★★)
鉄の槍(☆★★★★★★)
鉄のガントレット(☆★★★★★★)
鉄の刀(☆★★★★★★)
鉄の杖(☆★★★★★★)
鉄の鎧(☆★★★★★★)
木の棍棒(☆★★★★★★)
セクシーアーマー(☆☆☆★★★★)
「……何もいいものは出なかったな」
ガチャ結果画面を消そうとしたセイルの手を、ウルザがガシッと掴む。
「待ちなさいよ。面白いものが出たじゃないの。星3でしょ?」
「そんなものは俺には見えん」
「見えてるじゃないの。何そのセクシーアーマーって」
「そんなものはない」
「あるでしょ」
確かにある。あるが、星3でもネタに属する防具なのだ。
しかしこのままではウルザが引かないだろうと判断したセイルは、溜息をつきながら「これは役に立たない防具だ」と教える。
「あら、そうなの?」
「ああ。こんなもので運を使った事を後悔するくらいにはな」
セクシーアーマー。カオスディスティニーでは出た瞬間に真顔になるくらいには役に立たない防具だ。
男女の両方が装備できるのだが、設定資料集では男用はビキニパンツのような鎧、女用は所謂ビキニアーマーだと記されている。
その能力も、実に酷い。
「……見てみろ」
名称:セクシーアーマー
レベル:1/1(最大)
種別:鎧
物理防御:0
魔法防御:10
【付属アビリティ】
・回避率UP(超極小)
・先制攻撃(超極小)
・魅了(超極小)
・水フィールドでの行動に補正(極小)
夏を彩るセクシー装備。秋冬にはちょっと辛いかも?
「この最大ってのは何?」
「これ以上は何をやっても強くならんということだ。アビリティもたくさんついているように見えるが、実際には発動しないものと考えてもいいくらいだ」
「なるほどねえ」
ちなみに上位装備にハイセクシーアーマーというのがあるらしいが、そちらは多少役に立たないこともない……らしい。
「ミスリル装備が出ればと思ったんだが……そう上手くはいかんか」
「ねえこれ、アミルに着せてみない?」
「何を言ってるんだお前は」
実は中にエイスでも入っているんじゃないかという顔で見るセイルに、ウルザは「なによ」と気分を害したような顔をする。
「セイルが頼めば着てくれそうな気もするのよね」
「その分俺の好感度は下がるだろうな」
「どうかしら。意外に上がったりするかもしれないわよ」
「そんなわけないだろう。とにかくコレは無かった事にする」
といっても星3装備なので潰すのはもったいない、ので。
セクシーアーマーの存在はセイルとウルザの心に仕舞われたまま、カオスゲートの奥底行きである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます