タタリ2

星野フレム

 時間は夜中の一時。彼女は、酒を飲み明かしていた。同僚に、というよりも友達に彼氏が出来たと聞いて喜んではいたものの。実際は、自分は何て運の無い女なんだろうと思っていた。そんな風に酒を飲んでいた時。不意に携帯が鳴った。その主は、友達の友達だったので、無視しようとした。軽快な音が鳴り響く。頭が痛い。と彼女は思った。何回かしつこく鳴るので、仕方なしに出てみた。しかし、その内容を聞いた彼女は、愕然とした。

「は? 今なんて?」

 酔いは覚めてしまった。それは、同僚で友人の刈沼麻音が殺されたという訃報だった。どういうことなのか整理がつかない。何故この時間にと言うよりも、麻音は確か彼氏の家に遊びに行っていたはずだ。

「どういうことなの!」

 説明を求めるが、死体は猟奇殺人なのか、腕と足を切断されていたという。どうにも不遇過ぎるその情報に、彼女は、目眩がしそうだった。あれだけ元気だったじゃないか。彼氏とは上手く行っていると言ったじゃないか。そうこうしている内に、電話の相手は、葬式があるから来て欲しいと伝えて、電話を切った。

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