0.少年Rの独白
――断言しよう。俺は正義の味方にはなれない。
どこぞのスーパーヒーローみたいに、魔法だの超能力だのの類は使えないし、
かと言えば何かミステリー小説に出てきそうなトリックを生み出す悪役とか、それを見抜く探偵とかにも俺はなれん。
悲しいかな、俺は凡人でしかない。
結局、この世界の常識が異常だということにも気づけなかった唯の子供なのだ。
与えられた知識、見せられる常識、それが正しいと認識する糞みたいな頭。疑うことを知らない脳。
そのせいで人は幾つのものを失っただろうか。気づかぬうちに幾つのものを見捨ててしまったのだろうか。
平穏な日常、法に守られた世界。それが俺の居場所だった。
でも俺は何故か犯罪の世界に足を踏み入れてしまった。
コレは異常な世界の物語。
ちっぽけな俺が何故か犯罪者になってしまう話、あるいは記録。
この世界の常識は《非日常》となって、俺の平穏な《日常》を襲った。
だから《日常》を取り戻すため――今度は俺が《非日常》を襲う番だ。
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