詩的未満言葉以上

尾岡れき@猫部

まっすぐな言葉で


まっすぐな言葉で


まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

裸のままで。そのままで。


まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

白紙のままで、知らないままで。


分からないまま歩き続けた世界。

世界の果ててで

限定された永遠と

甘くもない果実と

商業主義の楽園と

人口生産された愛情と

歪んだ時空で君と僕。


まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

真っ白な気持ちで、真っ赤な嘘で。


まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

鏡の前で、泣き顔で。



きっと探していたモノは、

隔世の夜に取り残された遺伝子のようで

光の速さで跳んだ僕ら

圧縮した感情と

忘却された記憶と

消却された幻影と

空気のような何かを追いかけて

塵と消えて光となる一章節のレクイエム。



まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

虚ろな言葉で、歪んだ言葉で。


まっすぐな言葉で、まっすぐな言葉で。

儚い言葉で、希薄な言葉で。




世界を回すまっすぐな言葉を

イマダカラ、キミニササヤク。


まっすぐな言葉で。

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