夜明けと蛍
佐々木雄
その日、あの時
「翔はさ、運命って信じる?」
もうすぐお別れだというのに、最後の言葉がそれなのか。
それが俺の頭に1番に浮かんだ思いだった。
しかも彼女の顔は、いつものように俺をからかっている、嬉しそうで、楽しそうで、憎めない笑顔。
もう呆れを通り越して笑ってしまった。
「はは⋯⋯はっ⋯⋯。お前、ホントぶれねぇのな」
それは皮肉のつもりだったのだが、彼女はその意図に気付きながらもニッコリと笑うだけ。
「俺は──」
これは、俺が高校2年生だった頃の夏休みの話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます