エンディングの行方

「セシリア! 俺が分かるか!?」


「え、ええ、シスランですよね? それぐらい分かりますよ?」


「そうか……特に記憶障害は起こっていないな。よかった……」




 私の答えを聞きシスランはホッとした顔になった。




「姫! お守り出来ず申し訳ありませんでした! 償いにこの命を姫に捧げ……」


「いりません!! そんな物を頂いても全く嬉しくありませんから!!」


「しかし……」


「命、大切にしてください!」




 止めなければ本当にこの場で自害しそうな勢いのビクトルを私は目をつり上げて止めたのだ。




「セシリア姉様…………僕以外の相手に傷付けられるなんて駄目じゃないか」


「……いや、何さらっと不満気な顔で怖い事を言っているのですか」


「だってセシリア姉様は僕のモノだし……」


「いやいや! 私は私のモノです!!」




 頬を膨らませながら不満そうにしているレオン王子に私はキッパリと言い切ると、何故かレオン王子は嬉しそうな表情に変わったのである。




「セシリア……再びその美しい瞳を見る事が出来て本当に嬉しいよ」


「アルフェルド皇子……」


「ふっ、そのまま私だけを見ていて欲しいのだけどね」


「……こんな状況でも口説いてくるアルフェルド皇子、ある意味さすがです」




 にっりと妖艶に微笑んでくるアルフェルド皇子を見て私は苦笑いを浮かべた。




「セシリア様! お目覚めになられて本当によかったですわ! もしこのまま目覚められなければ……わたくし生きていられませんでしたもの!」


「いや、そんなに重く考えられなくてもいいのですが……」


「わたくしにとってはそれほど重要な事なのですわ!」


「そ、そうですか……」




 あまりの気迫に私は若干引きながら頬を引きつらせていたのである。




「セシリア様! セシリア様! ああ、本当に目覚められたのですね! 毎日女神様にお祈りしたかいがありました!」


「ニーナ……私のために祈ってくれたのですね。ありがとうございます」


「いえ、私にはそれぐらいの事しか出来ませんでしたので……」




 私がニーナにお礼を言いながらにっりと微笑むと、ニーナは頬を染めながら嬉しそうに目に涙を溜めて笑顔になったのだ。




「セシリア……よくその顔を見せてください」


「カイゼル?」


「ああ、まだ顔色はよくありませんが……温かいです。……やはりこれは夢ではないのですね。セシリア……貴女が生きて目を覚ましてくれた事が本当に嬉しいのですよ」


「……とても心配掛けたようでごめんなさい」




 心底嬉しそうな表情で私の頬に触れ微笑んでいるカイゼルを見て、なんだかとても胸が苦しくなってしまった。


 だがそれでも皆があの夢のように冷たい態度ではなく、いつもと全く変わらない様子に心底ホッとしてなんだか涙が出そうになってきたのだ。


 するとその時、突然私の体に飛び付き強く抱きしめてきた人物がいたのである。




「え? アンジェリカ姫!? どうかされたのですか!?」




 私に飛び付いてきたアンジェリカ姫を見て私は激しく混乱したのだ。


 すぐに私は皆の方へ困惑した表情を向けると、何故か皆はなんとも言えない表情で黙って私を見てくるのであった。




「よかった……よかった……本当によかったですわ!」




 そう言ってアンジェリカ姫は私の体に顔をぐいぐい押し付けてきたのである。


 しかしそのアンジェリカ姫の行動と体を抱きしめている腕の力で私の傷口がズキズキ痛みだしたのだ。




「っ! す、すみませんアンジェリカ姫、ちょっと傷口が痛く……」


「!」




 私が痛みに耐えながら訴えると、アンジェリカ姫は慌てて私から離れそして落ち込んだ顔になってしまった。




「……ごめんなさい」


「いえ、もう大丈夫ですから。そんなにお気になさらないでください。それよりも……どうしてアンジェリカ姫はこちらにいらっしゃるのですか? まあ……他の皆さんに関してはもう諦めているので放っておいているのですが」


「そ、それは……」




 何故か私の質問にアンジェリカ姫は頬をうっすらと染めながら言いよどみ、視線を反らされてしまったのだ。


 そんなアンジェリカ姫の様子に私は不思議そうな顔をしていると、苦笑いを浮かべたカイゼルが代わりに答えてくれたのである。




「アンジェリカ姫は今までずっとセシリアの看病をしてくれていたのですよ」


「え!? アンジェリカ姫がですか!?」




 そのカイゼルの言葉に驚き、私はもう一度アンジェリカ姫の方を見るとさらに顔を赤らめてしまったのだ。




「アンジェリカ姫……ありがとうございます」


「ふ、ふん! わたくしがわざわざ看病してさしあげているのですから……早くよくなりなさいよ!」


「ふふ、はい」




 ツンと顔を反らせながら言ってきたアンジェリカ姫を見て、私はなんだか嬉しくなりながら返事を返したのだった。


 するとそんな私の表情を見て、皆はホッとした顔を私に向けてきたのである。


 しかしそこでふと疑問がわきカイゼルに問い掛けたのだ。




「カイゼル……私が刺されて意識を失ってからどれくらい経ったのでしょうか?」


「……約一週間ほど経ちました」


「え? 一週間!? そんなに経ったのですか!?」


「ええ。幸いな事に急所は外れていたそうでなんとか一命はとりとめたのですが……その後、傷による高熱などで容態が悪化し昏睡状態が続いていたのですよ」


「そうだったのですか……皆さんには心配掛けてしまったようで申し訳ございませんでした」


「そんなに気になさらなくていいのですよ。セシリアが無事目を覚まされただけで十分ですから」




 カイゼルの言葉に皆が揃ってうなずいてくれたのだった。




「ありがとうございます。……あれ? そう言えばヴェルヘルムはどうされたのですか? それにラビもあれからどうなったのです?」


「……ラビに関しては今回セシリアの救出に尽力して頂いたので、今までの罪を帳消しにし代わりにラビを含めたロンジャー盗賊団を私のお抱え諜報部隊に致しました」


「諜報部隊!?」


「ええ。あのラビの怪力とロンジャー盗賊団の情報収集能力はとても役に立つと判断致しましたし、私の管理下に入れておいた方が何かと目が届きますので」


「なるほど……ですが、あのラビがよくそれで納得してくださいましたね」


「ラビ達には十分過ぎるほどの給金と家族を含めた身の安全を保証致しましたからね。それに……ラビ本人がそれならセシリアの近くにいられると喜んでいましたので……」


「そ、そうなのですか……」




 私はそう返事を返しながら頬を引くつかせていたのである。




「それからヴェルヘルム皇帝なのですが、今はあのストレイド伯を連れてランドリック帝国に帰国されています。本国で正式に裁くためだそうですよ。それに他にもストレイド伯のような残党がいないか徹底的に調べて根絶やしにするそうです」


「……お兄様は帰国されるギリギリまで貴女の事を心配されていましたわ。ですからこれからすぐに、お兄様へ貴女が目覚めた事を知らせる手紙を出すつもりですのよ。きっとすぐに会いにこられると思うわ」


「そうなのですか……では私の事は気になさらず、やるべき事に集中してくださいとお伝えください。そんなわざわざきて頂かなくても大丈夫ですから」


「……」




 にっこりと笑ってアンジェリカ姫にそう断りの言葉を書いてもらうように言うと、何故かアンジェリカ姫は何かを哀れんでいるような表情になったのだ。




「お兄様……なかなか大変なお相手をお選びになられたのですね」




 そうボソリとアンジェリカ姫は呟いたのだった。


 そうしてその後、ダリアの報告を聞いてすぐに駆けつけてきたお父様やお兄様、さらにはお母様まで現れるとさらに部屋の中は賑やかになったのである。




  ◆◆◆◆◆




 私が昏睡状態から目を覚まし一ヶ月ほどが経った。


 あれから私の怪我は順調に回復し一人で歩けるほどにまで治ったのだ。


 しかし長期の寝たきりを余儀なくされていた事でまだ完全には体力が戻らず、今はリハビリを兼ねて城の中を散歩し体力をつけている状態なのである。


 そして今日はとても気持ちのよい気候だったので、城の中庭を散歩する事にしたのだが──。




「セシリア、そこに石がありますので気を付けてくださいね」


「セシリア、疲れたならすぐ俺に言えよ!」


「姫、行き先をご指定頂ければ私が抱き上げてお連れ致します!」


「ビクトル……それじゃあリハビリにならないよ。それよりもセシリア姉様、歩きにくいなら僕の手を掴んでいていいからね」


「いや、それだったらレオン王子より背のある私の腕に掴まる方がいいよ」


「いえいえ、女性の方が気兼ねなく掴まれますわ! どうぞセシリア様、わたくしの肩に手を置いてください」


「それでしたらセシリア様、私の肩でもいいですよ?」


「……べつにわたくしでも構わなくてよ」




 そう口々に言いながら私の周りにがっちり固まって歩いている皆を見て、私は額に手を置いて小さくため息を吐いたのだ。




(……いくらなんでも過保護が過ぎるよ。もう普通に歩けるんだけど……と言うか、ほぼ毎日私に構うのやめてくれ!!)




 さすがに毎日繰り返されるこの状況に正直うんざりしていたのである。




「セシリア、どうかされたのです? もしかして傷口が痛くなってきたのですか!?」


「いえ、そう言うわけではないのですが……」


「では疲れたのですね! それでしたらあそこの東屋で休憩致しましょう」


「……はい」




 もう言い返す気力もわかなかった私は、カイゼルの提案にうなずきそのまま皆で東屋まで移動した。


 そして東屋の中に備え付けられているベンチに腰掛けると、そんな私を皆が甲斐甲斐しく世話してきたのだ。


 しかしそんな皆の行動に私はたまらず叫んだのである。




「いや、もう自分の事は自分で出来るほど回復致しましたので!」


「ですがセシリア……」


「カイゼル! 私、そんなに弱っているように見えますか?」


「……いえ、ほとんど前と変わらないセシリアに見えます」


「でしたらもう前と同じように接してください! べつに体力なら沢山食べて運動していればそのうち元通りになりますので!」


「しかし……」




 私の言葉にカイゼルを含めて他の皆も困った表情をしたが、これ以上まとわり付かれるのは勘弁してほしいと思いあえて無視した。


 するとそんな私達とは別の方から久し振りに聞く声が聞こえてきたのである。




「くく、相変わらずのようだな」


「ヴェルヘルム!? それにノエルも!?」


「お久しぶりです、セシリア様。お元気そうで安心致しました」




 口元に手を当てて楽しそうに笑っているヴェルヘルムと、相変わらずのにこにこ笑顔のノエルを見て私は驚きながらベンチから立ち上がった。




「いつこちらに? それに国の方は大丈夫なのですか?」


「つい先程だ。勿論残党も全て片付けてきた。それよりも、一応アンジェリカからの手紙で知ってはいたが……本当に元気になったようだな」


「ええ、おかげさまで。それにアンジェリカ姫にはとてもよくして頂けました」


「そうか……傷の方はどうだ?」


「ほぼふさがりましたよ。まあ……傷が傷だけに跡は残ってしまうらしいのですが、普通では見えない位置なのであまり気にしていません」


「……」




 隠してもしょうがないので医師から言われた事をそのまま伝え、全く気にしていない事をアピールするようににっこりと微笑んだ。


 しかしそんな私を見てヴェルヘルムは辛そうに眉をしかめた。そしてアンジェリカ姫を含めた皆も沈んだ表情になってしまったのである。




「ほ、本当に私は気にしていませんので! だからそんなに皆さん落ち込まないでください! 逆に皆さんが気になさると……私、辛くなります」


「っ! 分かったもう気にしない事にする。だからそんな泣きそうな顔をするな」


「分かってくださったのならそれでいいです」


「そうか、しかしそんなお前に一つ言わなければいけない事がある」


「……あらたまった顔で一体なんのお話でしょう?」


「実は……俺とセシリアの婚約が破談する事になってしまった」


「え!? お兄様、それは本当の事なのですか!?」


「ああ、さすがに今回の事で難色を示されてな……婚約を続ける事が難しくなった。そしてアンジェリカ、すまない。お前とカイゼル王子の婚約も同時に破談になってしまったのだ」


「……」




 ヴェルヘルムの話を聞きアンジェリカ姫は難しい顔で黙ってしまった。




(……そうだよね。あんなにカイゼルの事を慕っていたのにあの事件のせいで破談になってしまったのだから……)




 そう思い唇を噛みしめているアンジェリカ姫に声を掛けたのだ。




「アンジェリカ姫……せめてアンジェリカ姫とカイゼルの婚約解消だけはなしにして頂けないか私から言いましょうか?」


「セシリア! そのような事をされなくてもいいのですよ!」


「カイゼル……少しはアンジェリカ姫の気持ちを……」


「いいえ、わたくしとカイゼル王子の婚約は破談のままでいいですわ!」


「え?」


「正直、もうカイゼル王子に未練は全くございませんもの!」


「アンジェリカ姫?」


「それよりもわたくしが辛いのは……お兄様と貴女の婚約解消の件ですわ!」


「……はい? どうしてそれが辛いのですか? むしろ喜ばれると思うのですが?」


「わたくし……お兄様と貴女……セシリアお姉様が結婚してくださる方がいいのです!」


「…………お、お姉様!?」


「ええ! お兄様と結婚されればセシリアお姉様は正式にわたくしのお姉様になられますもの! そうすればずっとランドリック帝国で一緒に暮らせますわ!」


「ちょっ! アンジェリカ姫、何を言われるのですか!? 冗談もほどほどに……」


「冗談ではありませんわ! どうせお兄様も諦めていらっしゃらないのでしょ?」




 予想外のアンジェリカ姫の発言に私は激しく混乱しヴェルヘルムの方を見ると、ヴェルヘルムはふっと口角をあげて笑っていたのである。




「ああそうだ」




 そうヴェルヘルムは言うとそのまま私の前まで歩いてきて、そして私の目の前で膝を折ったのだ。


 さらに私の右手を取ってじっと私を下から見つめてきた。




「ヴェ、ヴェルヘルム?」


「セシリア……今度は直接しっかりとお前に申し込む事にした。セシリア……俺と結婚してくれないか?」


「え? ええ!! だって私とヴェルヘルムの婚約は破談したのですよね? それなのにどうして結婚を申し込んでこられるのですか!? もうこのまま別の方を選ばれた方が、一度婚約が破談した相手よりも色々とスムーズに話が進むと思われますよ?」


「……お前はまだ俺の気持ちを分かっていないのか?」


「ヴェルヘルムの、気持ち?」


「ああ、俺がお前を好きだと言う気持ちだ」


「え? ……ええ!!」


「……話には聞いていたが……本当に恋愛ごとには鈍感だな」




 ヴェルヘルムはそう言ってチラリと他の皆に視線を送ったのである。そしてその皆は険しい表情でヴェルヘルムを睨み付けていた。




「一応サイデル国王から許可は得ている。婚約は解消になったが、俺もカイゼル王子達と同じ条件でセシリアに選ばれれば結婚を認めてもらえる事となっているのだ」


「なっ!?」




 まさかの言葉に私は驚きの表情で固まってしまったのだ。




(こ、国王!! また本人を他所に余計な事を約束したのか!!)




 そう心の中でうち震えながらここにいない国王に向かって罵倒したのである。


 するとそんな私の手の甲に何か柔らかい物が触れた。




「っ!」




 それがヴェルヘルムの唇だと分かり私は息を詰まらせて動揺したのだ。


 そんな私を見てヴェルヘルムはふわりと微笑み右手をぎゅっと握ってきたのである。




「セシリア、愛している。必ず幸せにすると誓うから俺の妃になってくれ」




 さすがにそんなヴェルヘルムの言葉と行動に頭の中が大混乱を起こしていると、突然後ろから腰に腕が回り強い力で引っ張られた。




「セシリアをヴェルヘルムの妃にさせません! 私の妃になって頂くのですから!!」


「ちょっ! カイゼル!?」




 背中からぎゅっと抱きしめてくるカイゼルに動揺していると、そんな私の右手をシスランが掴んできたのだ。




「馬鹿言うな! セシリアは俺の嫁になるんだよ!」


「シスラン!?」




 真剣な表情で怒鳴るシスランに驚いていると、今度は左手をレオン王子に握られたのである。




「違うよ! セシリア姉様は僕のお嫁さんになるって決まっているから!」


「レオン王子!?」




 頬を膨らませながらぎゅっと両手で私の左手を握ってくるレオン王子を見ていたら、ふわりと私の髪が一房持ち上げられた。




「セシリアは私の国にきて私の妃になるから、皆は諦めてくれ」


「なっ!? アルフェルド皇子!?」




 私を間近で見つめながら手に取った髪にキスを落としてくるアルフェルド皇子を唖然と見つめていると、さらに今度は片膝をついて私のスカートの裾を軽く掴んでいるビクトルがいたのだ。




「姫……私の妻は貴女しかいないのです」


「ビクトル!?」




 そのままスカートの裾にキスを落としてくるビクトルに動揺していると、さらに私の両腕を両方から掴んでくるレイティア様とニーナの姿があったのである。




「セシリア様は貴方がたには渡しませんわ!」


「そうです! セシリア様は私達と一緒にいる方が幸せなのですよ!」


「レイティア様もニーナも何を言っているのですか!?」




 不機嫌な顔で両方から言ってくる二人に困惑していると、私のスカートをぎゅっと握って引っ張ってくるアンジェリカ姫がいた。




「皆様邪魔ですわ! セシリアお姉様はお兄様のモノですのよ! 延いてはわたくしのモノでもありますわ!」


「はっ? アンジェリカ姫!?」




 全く意味の分からない事を言ってくるアンジェリカ姫に、私は目を瞬かせながら戸惑っていたのだ。


 するとそんな私の顎を立ち上がったヴェルヘルムが持ち上げ、正面から見下ろしてきたのである。




「セシリア……俺はお前を諦めない。だから観念して俺の妃となれ」


「ヴェ、ヴェルヘルム!?」




 うっすらと笑みを浮かべながらそう宣言してきたヴェルヘルムを見ながら呆然としていると、目の端ににこにことこの状況を楽しそうに見ているノエルの姿が映った。




(ちょっ、助けて!)




 そう目でノエルに訴えてみたが、むしろ楽しそうに笑みを深めてしまったのである。




(いやいや、何この状況!? そりゃあ、あの夢みたいにリセットして今度は皆に冷たい態度を取られるよりかは数倍マシだけど……でもさすがに限度があるよ!)




 私はこのさらに悪化した状況に困惑し青々と広がる空を見上げたのだ。




「私は平凡なエンディングを希望します!!」




 そういるはずのないこの世界の開発者に向かって思わず叫んだのだった。












  Fin

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