春先の猫詩

NEO

春先の猫

今夜も布団は猫団子。僕は何とか寝床を確保する。

もう立春も近いけど、時に雪が舞い散りまだまだだ。

今夜もやっぱり猫団子。


独歩独歩の猫だけど、ご飯と寝るときゃ皆同じ。

時々団子からはみ出したアウトローが

僕の膝を占領してご満悦。寒いとき限定だけどね。

猫を飼うなら一度は憧れるけど、見るのとやるのじゃ全然違う。

これが重いし、とにかく痛い。

暖かくなるまでの飼い主の務め。これも一つの猫団子。


鶯が鳴く頃になると、あれだけ詰まっていた猫団子も

まるで雪が解けゆくように自然に消える。

僕はいつもこれで春の訪れを感じる。

桜や菜の花など、他に色々あろうに。僕は猫なのだ。


日に日に猫が活発になり、生命の息吹が感じられるこの時期。

本当は冬好きな僕も、悪くないなと思ったりする。

たまにね。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

春先の猫詩 NEO @NEO

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ