第274話 命日

 お父さん。


 今日の3月9日で13回目の命日だね。


 昨夜お父さんの夢を見たよ。優しそうに微笑みながらお酒を酌み交わせていたね。今でも思い出すんだ。とても厳しいお父さんを。子供の頃の僕はとても反抗的で、お父さんを困らせたね。


 今ならわかるんだ。


 生きて行く大変さが。若い頃の苦労は買ってでもしろといつも言っていたね。ライオンが子供を崖に突き落とすが如く、多くの試練を与えてくれたね。あの時に味わった苦しみが、今の僕を生かしてくれているよ。


 お父さんに鍛えてもらわなければ僕は自殺していただろう。


 人間て奴を体験できてとても幸せだよ。お父さんが産んで良かったと思うような人間になるよ。貧しくても人として恥じない生き方をするから、天国で見守っていてね。


 産んでくれてありがとう。


 お父さんの事が大好きです。


♥♥♥♥♥


 おかえりなさい♡


 今日は僕の親父の命日です。


 子供の頃は殺気が強くて恐ろしい存在でした。胃癌で亡くなったのですが最後まで強い男でした。


 親父がいたから僕が今生きているのです。


 生きているとたくさんの経験をする事が出来ます。生きるのが下手くそな僕ですが、日々、多くの幸せを感じる事があります。とても小さな幸せですが、それを集めて生きています。


 その幸せを分かち合えるパートナーを探しています。


 そのパートナーが現れる日を待ちわびて生きているのです。


 お話しはここまでです。


 あなたが来てくれる奇跡を感じながら終わりにしましょう。


 今日も逢いに来てくれて感謝します。


 どうか次も元気に逢えますように……

 

 いってらっしゃい♡

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