第196話 原点回帰

 お帰りなさい♡


 今日はお盆休み明けでした。


 通常通り作業があります。来たメンバーは僕を入れて5名です。来る予定のメンバーが3名休みました。マシな方だと思います。準備体操から始まりました。


 まずは5かけの2を移動する作業です。いきなり力仕事で汗をかきました。終わると「ほじほじ」です。クレートの底に入り込んだ石鹸をほじくり出します。ラジオで高校野球を聞きながらの作業でした。


 今日も暑いです。5分休憩を4回に分けて取りました。


 12時になり「ほじほじ」を中断してお昼休みです。1週間ぶりのお弁当のメニューはチキンカツと鯖の黒ゴマ焼でした。お昼にお弁当を食べると、作業してるなって言う気持ちになります。


 30分仮眠して午後の作業です。


 13時30分まで「ほじほじ」して、後は床のお掃除でした。細かい石鹸が飛び散るので後かたづけが大変です。


 14時丁度、作業終了です。


 平常作業なので報酬は2,100円です。


 休み過ぎて曜日の感覚がおかしいです。月曜日の感覚なのです。明日は10時からミーテイングがあります。それから、土、日がお休みなので調子が狂います。


 でも予想よりもお金を使っていません。


 カクヨムが無ければ1度くらい風俗に行っているでしょう。でも風俗に行くならウオークマンが買えます。


 そんな事を考えながら、バスに乗り家に帰るのでした。


♦♦♦♦


 原点回帰。


 帰り際、職員のリーダーと少しだけお話をしました。自分の好きな様に書けば良いのだと言われました。


 それには【人間のカケラ】を書く以前の僕に戻る事から始めないといけません。


 精神薬の強い副作用により、兄の会社を退職して鬱状態がピークになった時に、支援センターの瀬川さんと出逢いました。


 何度も逢い、たくさんのお話を聴いてもらいました。僕が冗談で小説を書こうかと言った時に、読みたいと言われました。


 0からのスタートでした。


 パソコン音痴の僕は、紙の原稿用紙に鉛筆で書こうとしていたのです。とても無謀でした。


 インターネットで小説についていろいろ調べると、ある出版会社に目が留まりました。そしてワードで作った原稿用紙をダウンロード出来る事を知りました。特殊なアイテムを手に入れた気分になりました。


 もし紙の原稿用紙に鉛筆で書いていたら挫折していたでしょう。携帯のメモに粗筋を書きパソコンに打ち込みました。


 とても楽しいのです。


 瀬川さんに読んで欲しくて頑張りました。8カ月かかり【人間のカケラ】が完成しました。さっそく瀬川さんに頼み、プリントアウトしました。原稿用紙323枚分ありますのでかなりの量でした。


 ペンネームも考えました。


 龍神昇に決めました。作家気分を満喫したのです。僕の書いた小説を読んでくれた第一号が瀬川さんです。僕が有頂天になる程、誉め称えてくれました。


 これが僕の出発点なのです。


 自分の想いを文章にして読んでもらえる喜びを知ったのです。まだカクヨムに出逢う前の出来事です。小説を書く事に生きる意味を見つけたいと思っています。


 原点に帰り、自分の書きたい事を描いていきます。


 僕の自殺願望は死ぬまで消えないと覚悟しています。この想いを小説を書く事で消しています。


 カクヨムを通して、あなたに出逢えた奇跡を神様に感謝します。


 今日のお話はここまでです。


 どうか明日も笑顔になれますように……


 行ってらっしゃい♡

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