第72話 人間として生きる
お帰りなさい♡
1人ぼっちなので、あなたが逢いに来てくれる事は、僕にとって命綱なのです。
どこかに行きたいと思う衝動にかられますが、どうしても臆病になり行動に移せません。
「人間なれば、人間として生きよ」という格言があります。
重度の障害のある人達はほとんど人間として扱われません。僕も精神病院に7度入院して、保護室に入れられ、オムツをはかされ、ベッドに縛られた経験もあります。
閉鎖病棟に入るのは簡単でした。主治医に暴言を吐けば、即閉鎖病棟行きです。
1度閉鎖病棟に入ると3カ月は解放病棟に行けませんでした。入院しているのは重い精神障害を持っている人達なので、正気を保つのは容易ではありません。
下半身裸で大便をしながら廊下を歩く者、奇声をあげて叫び狂う者、幻聴が聴こえると言いゲラゲラ笑い続ける者。
いっその事、本当に気が狂い、訳が分からない様になった方がどれだけ楽だと思ったでしょう。
神様に見放されたのか?
何度となく神様を呪いました。僕に宿っている神様はもう死んだのだと自分に言い聞かせ、自殺未遂を繰り返しました。
それでも死ねませんでした。人間としての尊厳が残っていたのだと考えています。動物的な部分が勝っていたら、すでに死んでいるでしょう。
相模原の施設で、重い障害のある多くの人達が元職員に殺されたのは記憶に新しいですが、全ての人間の尊厳を考えて行動出来れば、あのような悲劇は回避できたでしょう。
健常者の人から見れば、僕達障害者は人間以下だと思うでしょうが、そこには確かに神様が宿った人間がいるのです。
小さくて弱いのですが、人間なのです。
どうか手を差し伸べてあげて下さい。その想いを笑顔でお返し致します。あなたの仲間に入れて欲しいのです。
会話とか贅沢は言いません。ただそばにいさせて下さい。それだけで報われるのです。
人間として生きていきたいのです。
♥♥♥♥♥
今日のタンポポはお休みです。
部屋に1人でいると頭の中がグルグル回って死にたくなります。始発のバスに乗り川崎駅まで出ました。
いつものパターンで、マックでバーガーを2個買い、マンガネット館に行きました。5時間コースです。
「結婚」という題名の邦画を見ました。結婚詐欺師の物語です。女性の一途な想いを踏みにじる内容で、不愉快でしたが、実際に起こり得る話なので興味深く観ました。
僕は1人で良いのでパートナーが欲しいです。欠陥物件ですがいかがでしょうか。
12時40分にマンガネット館を出て川崎モアーズのブックオフで2冊本を買いました。これはタンポポでの時間がある時に読みます。いろんな知識を得ないと、お話のネタが乏しくなります。
あなたに飽きられるのが1番怖いのです。
今週は宅配弁当で済ませます。中トロを我慢して本を買いました。本以外何も買わずに家に戻りました。
問題はこれからです。
あなたが来なければ、明日は有りません。
ドキドキしながらあなたの来るのを待ちましょう。
どうか明日も、お話が出来ます様に……♡
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