無題

あたしは邪魔な存在だった

消えてしまえたらよかったのに


あたしはまだ此処に存在する

早くあたしの存在を消してよ

そしたら楽になれるのに


あたしは我侭だった

自分の感情ばかり身を任せ

いつも困らせていた 迷惑かけていた


あたしはまだ其処に存在する

あたしの存在なんかいらない

そしたら楽になれるでしょう?


あたしがあたしじゃなきゃよかったのに

あたしを一番否定するあたしを

どうか どうか 許して


嘆いたところで変わりはしない

泣いたところで助けにはこない

吐いたところで救われやしない


きっとぜんぶ無意味なの

柵の外へと飛び込めたらどんなに楽か

手を伸ばしても 何も届きやしないのに


あたしを傷つけて 傷つけて

この想いも 感情も ボロボロに

早くあたしを壊してよ 消してよ


あたしの中の歯車はとっくに壊れてしまった

笑っているその瞳の奥に光なんてなかった

もうなにもわからない わからない

わかりたくない 怖い、怖いんだ


この感情の意味も 応えも

君の感情も想いも 何もかもに恐怖を感じては

ごめんなさい なんて呟いて

今日も密かに息をすることで精一杯だった

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