アンチューサ

ひらり 言葉を避ける

笑顔で繕った偽りなんて

あたしの心には何も響きやしない


いつもと変わらない日々を歩く

「つまらない。」なんて君は手を引っ張り

知らない情景 きらきら弾けて

君の景色はいつも綺麗だった


君の世界はいつも幸福に満たされていた

あたしは隣で味わっては恐怖に溺れる

毒を吐き捨て 吐き 吐き

ああ、今すぐに壊してしまいたい


傷ついた心 痛みだけが響く

全てに恐怖を感じ 塞ぎこみ

膝を抱えて あたしを守った


憂いを抱いたその先に

待っていたのは淡い期待

色褪せた希望は崩れ去って

黒ずんだ絶望だけがあたしを包む


一筋の光さえも拒む

あたしの心に到底君は届きやしない

「救ってみせてよ。」 挑発的になって

不安定な心 不安で包まれた


積み重なった罪と罰

ひとつひとつ摘んではまた咲いて

あたしを放してはくれなかった


ゆらり 君に揺らいで

ひらり 言葉を避けた

何一つ信じることができないあたしを

今日も君は連れ去っていこうとするの

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