前のエピソード――舞台

　最初は普通に対戦してたと思う。サシで。

　それがやがて相手の戦法を読みつくしてつまんなくなったために４人マップでＣＰＵをまぜて戦うようになった。そのＣＰＵがだんだん強い奴になっていき、しまいには一番強いチートＣＰＵ（金持ち設定で初期の所持金がバカ高いのでしょっぱなから高額兵器で固めてくるウザキャラ）でも物足りなくなり、挙句の果てにそのウザキャラ二名に同盟を組ませ三すくみで遊び、華々しく金の力に散った。

　結局、そのウザキャラの次に強い奴を組ませて三すくみで戦うのが一番楽しいということに落ち着いて、私とひげさんが遊ぶときはいつもそういう設定になった。それでもＣＰＵは中盤で脱落する。かといってアイツはもう嫌なんだ……

　遊びまくり、飽きて、放置し、またふと思い出して遊ぶ。それをひげさんと私は十年以上、つづけてきた。これからも、続けていくのだろうか。

　さて、タイトルである。ひげさんと私は、兄弟げんかの決着に、ウォーズを使ったことがあるのだ。この場合はＣＰＵなしでサシである。どうなるかは、ああいうシミュレーションで何回か遊んだ人ならすぐわかるはずだ。

　何日にもわたる為、喧嘩内容がどうでもよくなり、結局何もなかったかのように通常対戦となるのだ。当時は高校生だったはずだが、なんというか、我々はアホだった。だった、というのも変か。