月光
夜空から私の下(もと)へ
柔らかい微笑みのような薄明かりが届く時、
懐かしい友からの手紙を受け取った、そんな気持ちになる。
静かなる光の影に、忘れかけた憎しみを忍ばせながら問う。
まだ、生きるのか。
まだ、泣くのか。
まだ、笑いたいのか。
柔らかな光の微笑みに答える。
まだ、生きたい。
まだ、泣いてもいい。
まだ、笑いたい。
そして、窓を開け月を見上げる。
私は大丈夫だと。
今、背筋を伸ばし月光のささやかな温もりの中にいる。
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