2#悲憤


 「何で追い払った!あいつはずっと孤独だったんだ!ひとりぼっちだったんだ!」

 イノシシのブッピは森の動物達を全員呼んで怒りの涙を滲ませて叫んだ。


 「それは・・・」「反省してるよ・・・」


 かつて“山の主”にどんぐりを投げつけたリス達が、しゅんとなった。


 「あの“山の主”が嫌われたか僕は知っているんだ!あの日にハンターに追われた状態でこっちに来てしまったせいで森の動物達の過半数が狩られたからだと思ってるんでしょ?


 でもあいつはこれ以上被害が出ないように、猟奇に狂っているハンターから身を持って戦ったんだ!


 それを・・・あいつの孤独を知らないで・・・元はというとお前らが・・・お前らが・・・うわあああああん!!」


 イノシシのブッピは大声で泣いた。


 イノシシのブッピは、体が通常の5倍の大きさから“山の主”と言われておきながら森の動物全員の鼻つまみ者だった大イノシシを『友達』であり『父』と慕っていた。


 イノシシのブッピはみんなに慕われいたが、あの大イノシシを追い払った事件からみんなを恨んでいた。

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