第2話 楽譜

 ライブハウスの喧騒の中、音の洪水から連れ出してくれたのは見ず知らずの女性だった。

 音大の後輩という彼女に次に会ったときには僕には既に恋人が居た。

 彼女は悲しそうな顔をし、僕の前から姿を消した。

 彼女の残した楽譜を演奏すると彼女の想いが部屋に広がり僕をやさしく包み込んだ。

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