紙の歌を聴け
楠樹 暖
第1話 鯛のお頭
鯛のお頭のデビューが決まった。
極度のアガリ症の鯛のお頭にソロは無理と、先輩の鰯の頭とユニットを組ませることにした。
「やっぱり私には無理です」
「大丈夫、鯛のお頭ならやれるって! 私を信じて」
鰯の頭の包容力で最後まで歌いきることが出来た。
でも実は、鰯の頭も新人だった。
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