5.砂漠に生きる、森に生きる

 

 突然で申し訳ありませんが、皆さんに問題を出したいと思います。


 Q.砂漠地方では、一神教と多神教では、どちらが発達しやすいでしょう?

 Q.では森林地方で発達しやすいのはどちらでしょうか?


 答えは「砂漠地方では一神教が発達しやすく、森林地方では反対に多神教が発達しやすい」です。なぜでしょうか? すべてがこの法則に当てはまるわけではないのですが、一応の理由として


 ∵砂漠地方ではその厳しい環境から、集団で助け合わないと生きていけないという都合上、信仰が違っていては強い結束が生まれないから。

 ∵一方の森林での生活は、少数の集団であっても何とか自然の恵みを授かって暮らしていけるので、信仰の自由が許されたから。


 というものがあげられます。なるほど納得と思ってください(これ以上わかりやすい説明が思いつきません……)。



 「思考の違い」

 先の項で、私は倫理、つまり宗教、つまり人々の住んでいる環境が思考を決定づけるといいましたが、ちょうどいいのでこの項でまとめておきます。


【砂漠】

・思考:世界をとことん追求していく

・学問:自分が正しいと思ったものはたとえ一般論と異なっていたとしても優れている

・時間:すべてに必ず終わりがある。だから始まりもある

・芸術:人工的なものが良い

・結論:じっくり考える

・情報交換:議論を重んじ、自分の意見を主張する


【森林】

・思考:世の中には摩訶不思議なものがあると割り切る

・学問:一般論や多くの情報から妥当と感じたものが優れている

・時間:終わりはない

・芸術:人間の手の加わらない自然が良い

・結論:熟考はせず、即断即決。

・情報交換:曖昧な言葉でも伝わることが多いので、それを使う。


 となります。その他にも、都市設計の違い(砂漠は上から見ると綺麗、森林は人間の視点でみると綺麗)などもありますが、これはあくまでも参考です。実際はここまで極端な民族よりはそれぞれの特徴の折衷案を持つ人々が多いようです。


まとめ:人間が生きるにあたって厳しい環境と、そうでない環境は、それぞれの住民が持つ思考まで形成させる。

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