物語の終着駅へ
Fin.
物語が終わる
空想が枯れる
そして彼は、また夢を見る
夢をみたことを忘れる
本を閉じる
本棚に戻す
そして物語の終着駅へ
活字の一字一句覚えていなくても
なんだか暖かい粉雪が
舞い散るように
エンドロールも忘却の彼方
貴方、いつの間にか
溶けた 淡雪のように
気化して消えた
言いようもない物語
暖かさと虚しさをテイスティングして
舌にザラザラした感触だけ残して
本を閉じる
本棚に戻す
そして物語の終着駅へ
エンドロールも忘却の彼方
貴方、いつの間にか
溶けた 淡雪のように
気化して消えた
かけがえのない物語
エンドロールも忘却の彼方
貴方、いつの間にか
溶けた 淡雪のように
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