夢想戦線
蘇来 斗武
第1話 襲われる夢
「なんだ······なんなんだよ!?おかしいだろ!あんなの見たことねぇよ!」
息が切れる。しかしそんな事はどうでもいい、それより先に“あれ„から逃げないと。
走りながら後ろを振り返るとミイラを連想させるような全身を包帯に包まれた様子の
いや、まずい、これはヤバい、捕まる······!
ミイラの手が服の裾に触れそうになったところでミイラの姿は無くなった。が、
正確には消滅したわけではなく最後に視界に映っていたミイラの姿は大きく左側に逸れていた。その方向に目をやると瓦礫の上に倒れているミイラがいた。一瞬の出来事に、立ち止まり唖然としていると遠くから声が聞こえる。
「大丈夫か!?」
見ると黒い服を着ている男性2人と女性1人がこちらに向かって走って来ているのが見えた。
男性はそのまま「そっちは頼む」と言って俺を通り過ぎ倒れているミイラのほうへ走っていく。その様子を見ていると後ろから先ほどの女性に声をかけられる。
「君!大丈夫!?名前は?」そう言われて咄嗟に答える
「······
俺は無我夢中で走った。心の中で『逃げないと』と何度も反響する自分の声を聞きながら走っていると、さっきの黒い服の人たちとは違う······頭に直接声が聞こえる。
「······む······ゆむ······歩夢!!」
目を覚ましたそこは見慣れている自分の部屋だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます