第2話 オタクの前世
高校を卒業して、すぐに大学行かずに就職の道を私は選んだ。
別に何かやりたいとか、コレになりたいとか全く無かった。
ただ、『就職したら何とかなる』としか思ってなかった。
家族か多いせいか、何でも「お姉ちゃんでしょ」とか「あの子はできたのに貴方は何が出来るの?」とか…………。
ぶっちゃけ、確かに私にはこれといった特技など何も『無い』。
無いからこそ、誰かに必要とされる場所を探していたのだろうか?
しかし、会社を務めるにあたって確かに私は力不足で、非力で、他人に劣る。
その為、先輩からは八つ当たりされ、後輩が成長していくのをただ横目で見ていた。
『貴方は役立たずね』
なんて口に出さなくても会社全体でそう告げられているのを肌で感じていた──。
中学や高校もそうだったから特に気にすることは無かったけど、やはり何日も何ヶ月、何年も心に蓄積していく物に目は逸らせなかった。
だから、心に癒しを求めて私は夢の世界へとハマっていくのだった。
癒し……それは二次元!
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