入院 2

が…


病院で手当てを受けると父は回復した

…と 言うか…


呼吸困難が落ち着くと

一日で元気になった


案の定

「退院する!!」

と 言い出す


医者は許可しない


「気管に何か詰まっただけだ入院なんてかったるい事出来るか」

駄々をこねてみる


医者は許可しない

する訳がない


父シブシブ諦めた様だ

2~3日検査漬けにされる父

点滴や色々な注射もされている


「注射は苦手だ!早くやってくれ!」

顔をそむけ腕を見ない


(ナニィ!注射が苦手だとぉ?いつから苦手になったんだ)


検査も一通り終わると個室から四人部屋に移された

個室に入れる程我が家は金持ちじゃない

父も納得する


当時の病院は完全看護ではない所が多くこの病院もそうでした


「家政婦さんを付けますか?」

病院側の問い掛けに

「私が付き添いますから」

と 母は断わりました


この日から母は父の入院してる病院に寝泊まりをする事になったのです


夜は父のベッドと隣りの人のベッドの間に

担架の様な折り畳みの低い簡易ベッドを置きそこで寝ました



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る