病魔 8
えっ!
もしかしたら私一人暮らし?
と 思いきや…
母「あんたも一緒に来るに決まってんだろ!」
…はぃ…
そう 上手く行くはずがない
翌日 早速父の所に行き
母「今住んでるアパートの家賃払うのが結構大変なんだけど…2ヶ月もたまっちゃって…出されそうなの…ここに来たら駄目かしら?」
と 嘘の理由
父の体調が悪いから看病する為に来るなんて言ったら
「俺を甘く見るな!看病なんていらねぇ!」
と言い出すのがオチ…
こっちから折れなければ首を縦にふらない父の性格は良く解っている
そして…義理人情って奴に弱い事も
母の様に慣れて来ると
父を手のひらの上で転がすのはどうやら
たやすい事の様だ…
案の定
父は かなり嬉しそうに
「おお!こい!こい!そんな情けもない所に居ねぇでこっちに来ればいい」
と 二つ返事でした
おまけに…
「しかし その大家!女2人が細々と生活してるのにたかが二か月位で追い出すとは許せねぇ!俺がカタ付けに行ってやる!」
とまで言い出す始末
ハッ!しまった!
因縁付けるのも得意なの忘れてた
行かれては困るので取りあえず母と騙し騙し落着かせましたが…
何処からそんな元気が出るのか?
もしかしたら極道の血が元気にさせてるのかも知れない…
この調子だと揉め事を起こし続けたら何年でも生きそうな気がして来た
ってか…
余命3ヶ月自体疑ってしまう
まさか医者とグルになって騙してるんじゃないだろうな
父の事になるとどうしても疑ってしまう私…
しかし…父本当にうれしそうだ
その後も
「決まったからには速めに事を運ばねぇとな!」
と 若い衆に人手と車を頼んだりしてました
でもね…父…
あと少ししか私達と一緒に住めないんだよ
だが…そんな事は知らない父…
ニコニコしてる
絶対言えねぇ
そして
そんなこんなで順調に事が運び
父と私達の運命の3ヶ月の同居生活が始まってしまいました
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