次男 更正1
半年が過ぎた頃長男は家に帰って来なくなりました
毎夜バーやスナックで呑み
泥酔しては店で喧嘩をしたり店内で朝まで眠ってしまったりと
相変わらずな生活をしていました
ムショ帰りと言う事でハクがついたと勝手に思い込んでいたらしく
かなりイキがっていたようです
セコイ事しかしてない癖に!
長男はかなり歌が上手く
顔も売れない場末のホストもどきだったので呑み代はいらないから歌って欲しいと頼まれたりして調子こき
良くタダ酒を呑んでいたそうです
まぁ私としては家からいなくなってくれたので
外で何しようが
野垂れ死にしようが
ドンドン好きにやってくれって感じです
その変わり家にだけは絶対帰って来ないでね
お・ね・が・い
この頃次男に彼女が出来ました
幼稚園の先生をやっている家柄の良い可愛いらしいお嬢さん
私にも紹介してくれました
次男は破門されてはいたものの まだ組関係の仕事をして収入を得ていました
でも 覚醒剤とは一切足を洗っていた
最初は何度も誘惑に負けそうになったそうです
周りの人達がバンバン打っている中で勧められて断わるのが辛く
1回位…やっちゃうか…
と 手を延ばしそうになった事もしばしばとか
しかし
薬が抜けていた次男は廻りで薬に溺れている者を見ては
自分の心に
「ここでやってしまったら…こいつらと同じ…もう抜けられない」
と 言い聞かせていたようです
ただ…次男は打っていた期間があまり長くなかったせいか…
これと言って禁断症状が出なかったみたいでした
その為 覚醒剤を絶つのも比較的楽だったのでしょうね
彼女はこの事は知りません
もちろん極道という事も隠してました
運の良い事にアパートに引越したので彼女も一般家庭と信じ込んでいましたね
次男は とある会社の運転手
父は単身赴任と嘘をついていました
次男は今までも付き合ってた女性は何人かいましたが
みんな極道という事を話してました
…が
次男はこの彼女は本気だったらしく
極道とわかって ひかれてしまうのが怖く言えなかったみたいでした
でも…嘘はいつか必ずバレますよね
嘘を隠すのに 又 嘘をつかなければならなくなる
そして その内ボロが出る
なので次男は彼女に嘘をついている自分が嫌でまだ付き合い始めた今ならと
ようやくカタギになる決心がついた様です
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