陰陽

仮出所 1

父の仮病騒動から数ヵ月…

私は父に会う事はありませんでした

父もアパートを尋ねて来ると言う事もしません


私は地元の百貨店でバイトを始めました

少しでも家計を助けなければいけませんしね


そんな折 刑務所から手紙が来ました

長男の仮出所が決まり 身元引受人の依頼でした

要領の良い長男は獄中は模範生だったらしく1年近くも刑期を恩赦されたらしい


追って…長男からも手紙が…


中を開けると達筆な文字が!

刑務所で暇なので字の勉強をしてたらしい…

やれば出来るじゃん!


そして内容は

少しの詫びの言葉の後に出所日と時間

そして最後に…


「誰が迎えに来てくれるのかな?」


はぁ…?


迎えに来いと?

あんた何様?


そりゃぁ 組長クラスならみんなでお出迎えするけどね……


一人で帰って来んかい!!



やれやれ仕方ない…

結局 母と次男で行く事になり

私もたまには車に乗って車酔いを克服しなさい…と母に言われ渋々一緒に行く事にしました


仮釈当日…

とうとうこの日が来てしまった…

外は雨…

私の心の様だゎ…


早朝 まだ暗い内に家を出て

走る事2時間チョイ…

山の中を上って行き…


到着!


少し酔ってしまいましたが 酔い止めを飲んでいたので辛くはありませんでした


手続きを済ませて

待つ事小1時間…



━━━長男登場━━━

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