第2話 「告白からの付き合う」は嫌?

「好きです…」


 告白されました!

 さぁどうしよう。生まれて初めて告白されててしまった。

 

 私の名前は玻琉ハル。そして彼女の名は真琴マコト。どこにでもいるような一般的な高校生活をエンジョイしてます。…この瞬間からエンジョイ勢引退のお知らせ。

「…ど…うかな玻琉君…?返事貰える?」

 真琴はそう投げかけてくる。待ってくれ今私の頭が混乱してて答えようにも言葉にならない。心の奥に湧き出すこの感情。初めてだ。語彙力も理性も仕事を放棄し、余計に真琴への返事がしにくくなる。

「…えっと…どうなんだろう…」

「俺、初めて告白ってのをされたんだよね…だからどう返事したらいいか分からない…」

 ふってはいない。語彙力が働かない自分は今、言葉にならない。それすら口に出せない。

「でも告白されたのはとっても嬉しい。だって初めてなんだもん。」

「…私も初めて告白した」

 あらま。どうしようと考える二人。このシンとした空気から聞かなくてもわかる。

「じゃあさ、二人とも初めてだからお試しで付き合ってみる?」

 真琴から切り出してきた。お試し。なにかあっても両者に責任がかからない代りにとても曖昧な関係である。だが私は曖昧な関係が嫌いである。

 なぜって?


 …ラブコメ特有のテンプレだからです


「分かった…お試しじゃなくて正式に付き合おう。俺、そんな感じの曖昧な関係好きじゃないから。」

「それは告白ととってもいいの?」

 うるうるとした瞳がこっちを見つめてくる。認めざるを得ないのか悩む。とりあえずこの場に落し前をつけるためになにかしれ答えなければ…

「分かった。そうとってもらって構わない。」

 どうしよう、1日で告白する側とされる側を体験してしまった。

「じゃあ玻琉君はこれから私の彼氏だねっ!ずっと!」

 もはや契約期間すら決まってしまったようです。

「これからもよろしくねっ!玻琉君っ!」

 だがこの笑顔に、僕は一生叶わないだろう。

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