悲しみの果て

@reflection

第1話

彼女との出会いは、2年前になる。クソみたいな外人ばっかに引っかかる俺は、出会いの場をTwitterに移した。欲望の渦だ。知らなくていいことだらけだ。俺は掻い潜って誰かを、漠然としたイメージの誰かを、当て所なく探す。新潟、円光、援、プチ、DM、虚しくなる言葉たちの羅列、iPhoneを見つめれば、顔の見えない何かが存在する。それを毎日、毎日繰り返した。期待しすぎても無駄だ。東京や大阪とはわけが違う。圧倒的に需要と供給のバランスがおかしい。偶にはと、東京に足を延ばすと、ぼったくられるから、渋谷は嫌いだ。彼女は今も元気だろうか、帰りには意味のわからないテンションで、尾崎を歌っている少年に、財布の中のその時の心意気と比べれば、よっぽどちっぽけな小銭と札をそっと置くと、彼はまさかと言う風な顔を見せたような気がする、いや、したんだろう。慌てたような感謝の言葉がとっても笑えた。今ではその時の歌がシェリーだったか忘れな草だったか、I LOVE YOUだったかすらも覚えていない。あやふやな記憶を辿り、虫唾が走る。それでもTwitterを弄る手は休むことがない。そして彼女に出会う。鮮烈に覚えている。最初の印象と最後の印象があまりにも違うから、今では知りたくもない。当時、正直、不特定多数の人と会うのはなんとなく止めようと言う気持ちがあった。金銭的な面でも、精神的な面でも、直視したくはない、なかったが、そこにはたくさんの問題があった。吐き出せば、なんとかなると思っていた。それが誤りだと気づいていたのに、止めなかった。そもそも吐き出すことすらままならなかったのだ。年上ならなんとかなるとかそう言う妄想の次元はとっくに現実に討ち破れていたのに、おそらく、ほとんどの同じように、女を買っている人間はそう言う感じだろう。刺激なんてない。そんなものは存在しない。愛のないセックスは、きっと戦争よりもくだらない。そんなことわかっていた、だから、今度は年下に行くのだ。散々、捕まっている人間がいるにも関わらずだ。普通の女子高生だった、むしろあまりにも女子高生でその時点で勃起していた。だが、蓋を開けてみれば、自分なんかよりも相手の方がいくらでも上手で、制服のままやったりして気を紛らわせようにも、喘ぎ声だけはどうにもならなかった。ある種のトラウマなのか、喘ぎ声不信とでも言うべきか、自分の性格が対応できる範囲を、範疇を超えてしまっているのなら、そりゃ当然のことだろう。昔から深く考えてしまう癖があった。何事も疑った見方をしてしまうのだ。その割には、ひどく、あまりにも自分に自信がなく、死んでしまおうと布団の中ではいつも自殺を夢みて、夢では楽しくやって、何が何だかさっぱりわからない、そんな感じだった。当然のことながら、本当に友人がいなく、いつも一人だった。ぼっちなのは仕方ない、不安を隠すように、バイトにあけくれ、愛のないセックスをした。意味のない行為だった。彼女の事だって、そんなことは元からわかりきっていた。

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