魔法少女、俺

える

第1話魔法少女はじめます。

そうだ、魔法少女になろう。


深夜アニメに触発された俺は魔法少女になる事を決意した。

男が魔法少女になってはいけない理由など無い。


もちろん短いスカートを履く事も、ピンクの髪も、謎の巻き髪も俺には出来ないが、為せば成るはずだ。


思い立った俺は、深夜であるにも関わらず物知り故に、普段から何かとお世話になっている先輩へと電話をした。


しばらくのトュルルルルがあってから、先輩は出た。


どうやら先輩も同じアニメを観ていたそうだ。


「あ、先輩こんばんは。夜遅くにすいませんね。ところで魔法少女になるにはどうすればいいんでしょうかねぇ」


先輩は少し考えるようにうなり、ある人物を尋ねてみるよう助言してくれた。


先輩の先輩の兄の友達の上司の娘さんがよく行くカフェの店員が通っていた占い師の方らしく、元魔法少女だと巷で有名なのだという。


恐らく都市伝説であろう。


しかし何としてでも魔法少女になりたい俺は、藁をも掴むが如くその占い師を尋ねて見ることにした。


とりあえず寝よう。

これでも俺はサラリーマンなのだ。

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